Category : Ogura Yui

Baby Sweet Berry Love 感想


2013年5月8日発売.言わずと知れた名曲である.アニメ「変態王子と笑わない猫。」のED曲.アニメEDではゆいちゃん演じるキャラクター「筒隠月子」がMV風に歌っている.洗練されていて,かつ綺麗で可愛いEDである. ED映像とゆいちゃんの最高の歌声が合わさって,個人的に最上位に来るEDである.


MVの感想

曲全体を通して非常にプリティーでキュートな印象を受ける.MVでは1番でゆいちゃんがベリータルトを作って渡す練習をするなど,デートの計画をあれこれ立て,2番では実際にデートをしている.ああ,相手の人になりたい. MVを通して頻繁に出てくるおしゃれな階段およびカフェは,自由が丘にある ラ・ヴィータである.

MVは最初,ベリータルトの材料である,ストロベリー,ブルーベリー,ラズベリーのベリー尽くしで始まる.もうこの時点で可愛い. 次のカットではゆいちゃんが眩しい笑顔で(実際にかなり光が当たっていて比喩でなく眩しい)歌っている.直視できない.晴天の直射日光と良い勝負ができそうである. すぐ後にゆいちゃんがベリータルトの上にブルーベリーを一粒だけちょこんと健気に乗せるカットがあるのだが,実に尊い. その次のカット,ウォークインクローゼットにて,ゆいちゃんはバッチリ決めた衣装でダンスをする.歌は言うまでもなく,メイク,衣装,髪型,動き,表情,どれをとっても格別に可愛い.

Aメロの最初は,ゆいちゃんは白いワンピースを着て部屋の片隅に座っている.ゆいちゃんの周りの床にはパステルカラーの可愛いサムシングらが散りばめられており,画面にはもはや可愛いものしか映っていない. このような空間が存在することは奇跡としか言いようがない.

次のシーンでは,ゆいちゃんはベリータルトを入れる箱を選ぶ."この箱で入るかなあ"というように試行錯誤に夢中な顔は,いつまでも温かい気持ちで見守っていたくなる. その後,箱に付けるリボンや装飾を選んだりして,ついに箱が完成する.完成して喜ぶゆいちゃんには,思わず「おめでとう!良かったね!」と言いたくなってしまう.

Bメロの最後,サビの直前で再び部屋の片隅に座っているシーンになり,ゆいちゃんは両手を差し出す仕草をする.この仕草もとても眩しい.

サビに入ると,ゆいちゃんはデートの下見に行く.下見で立ち寄ったカフェで会話の予行練習をするゆいちゃん.飲み物(おそらくアイスティー)にはストローが2本刺さっており,徹底した予行練習が行われている. あまりに徹底し過ぎていて狂気を感じるが,ゆいちゃんがこんなことをしているならば狂喜するしかない.

カフェでの予行練習が終わると,今度はおうちに帰ってゴリラのぬいぐるみ相手にベリータルトを渡す練習をする. 渡すときにゆいちゃんが何と言っているのか,MVを数十回程度観て検証してみたが,「これ!よかったら食べてください! > <」と言っているというのが私の中での解である.正解が気になるので読唇術を学ぶべきだろうか.

ゆいちゃんはベリータルトを渡すのに成功すると(予行練習)ゴリラに熱い抱擁をする.効果音としては "むぎゅ~っ"という表記が適切であろう.出来ることならばゴリラと代わりたいが,それはゴリラよりも強くなってから考えよう.

ここまでのMVはshort verとして,小倉唯 YouTube OFFICIAL CHANNELにて公開されている.

2番Aメロは,ゆいちゃんが朝目覚めるシーンから始まる.ベッドではなく床で,ゴリラを抱いたまま寝ていたことから察するに,夜遅くまでデートのシュミレーションをしていたのであろう. 健気過ぎて涙が出てきそうになる.目覚めたゆいちゃんは時計を確認すると慌てた表情になり,急いでデートの支度にかかる.慌てるゆいちゃんは全力で応援したくなる.

次のシーン,時間に余裕がない割には色んな衣装に着替えてデートに着ていく服を試している.MVでは着替えが一瞬だが,実際には髪型のセットも含め,かなりの時間がかかっていると思われる. いったいデートの何時間前に起きる予定だったのか気になる.ゆいちゃんはデートに着ていく服を含めて計4着の衣装に着替えるのだが,どれも殺傷能力が高めで,私は何度殺されたのか数えることを諦めてしまった.

いよいよおうちを出てデートに向かうゆいちゃん.急いで走るゆいちゃんの手に持ったベリータルトが上下左右に激しめに揺れている.あんなに丁寧に一つひとつ乗せていたブルーベリーその他諸々は果たして無事なのかと考えてしまう. 実際の撮影時にはもちろん箱にベリータルトが入っているはずもないので,あまり考えないことにしよう. 走るゆいちゃんの前に立ちはだかる工事中の通行止め."も~困った > <"という表情のゆいちゃん.いついかなる状況下にあっても可愛い.

ついに待ち合わせ場所に着いたゆいちゃん.時間に遅れてしまって「ごめん!」と言うゆいちゃん.何を言っているのか分からない.815時間未満のゆいちゃんの遅れは遅れとみなさない私にとっては,時間どおり過ぎてむしろ称賛されるべきなのである. むしろゆいちゃんを待たせるなんてとんでもないので,ゆいちゃんを待てて良かったという気持ちである.「じゃ,いこっ!」と言うゆいちゃんには,どこまでも付いて行きたいと思う.

並んで歩くゆいちゃん.ゆいちゃんと並んで歩いていたら千里の道も一歩くらいの感覚で過ぎてしまうだろう.歩いていると,下見したデートコースであったはずのカフェが臨時休業になっていることに気づくゆいちゃん. 観ていてものすごく悲しい気持ちになる.ゆいちゃんの努力を無駄にする世界は,一度創り変えたほうが良いと思う.予定外の事態に焦るゆいちゃんは,めげずに素早い切り替えを見せてくれる. 「でも大丈夫もう一個あるから...こっち行こっ!」このシーンも実際には何と言っているのか分からないが,数十回の検証の結果,こう言っているという結論に至った.

無事に入ることの出来たカフェで飲み物にお砂糖を入れようとするゆいちゃん.緊張してかお砂糖入れの蓋が取れてしまい,尋常ではない量のお砂糖が飛び出てしまう.焦るゆいちゃん.笑顔で取り繕いながらも,泣きそうになるゆいちゃん. このシーンは観ていて辛すぎる.神様はなんて意地悪なのであろうという気持ちになる.しかし神様の気持ちも分からなくはない.ゆいちゃんの幸せを願うのは一ファンとして当然のことであるが,ゆいちゃんのデートが成功してしまえば, ファンとしては地震雷火事親父よりも天災級の事態なのである.

気を取り直して,ベリータルトの入った箱を渡すゆいちゃん.一度箱を渡す仕草をするのだが,サビに入ってからサビの前半が終わるまで,ゆいちゃんは箱を手に持ったまま歌っている.貰う側としては受け取るタイミングが分からなくて非常にもどかしいだろう.

サビが終わる頃,ようやくゆいちゃんは箱を差し出し,渡すことに成功する.かと思いきや,MVの最後でゆいちゃんは箱を抱いて歌っている.これはどういうことなのであろうか.ベリータルトは受け取って貰えなかったのか,デートは成功しなかったのか. おそらく演出上の小道具としての箱なのであろうが,やはり気になるところである.もしゆいちゃんが一所懸命に作ったベリータルトを突き返すような不届き者がこの世にいるとしたら,そんな奴は[検閲削除されました].

最後のカットはデートの帰り道のようである.ここでもゆいちゃんは飛び切り眩しい笑顔を見せてくれ,それによってこの曲が締めくくられている.


総評になるが,この曲のMVはゆいちゃんの曲の中でも屈指の傑作となっており,後世に残る作品としてその存在を輝かせていると言いたい.


曲の感想

君に Baby Sweet Berry Love ホントノキモチだけ 分け合えたらいいのにな 願いを叶えてよ

始まりは非常にキャッチーなフレーズである.曲調は歌詞の通り,甘く,まだちょっと酸っぱいベリーのような恋の気持ちを表現した感じになっている. 冒頭から"ホントノキモチだけ "の部分までは少し切なさや不安を感じさせる声色であるが,"分け合えたらいいのにな "の部分で,その声色に勇気や決意といった 感情が加わり,一気に雰囲気が盛り上がる.

Aメロまでは明るく跳ねるような声色で以下のフレーズが続く.英語歌詞だが,一単語いち単語が可愛い.また,どうでも良いことだが,"c.u.t.e. "の部分にはピリオドが各文字の後ろに付いているが, "p.r.e.t.t.y "の部分では最後の"y "の後ろにピリオドが付いていない.私にとって謎のポイントである.

c.u.t.e. funny cat
give me give me shiny time
p.r.e.t.t.y tiny tiny berry love

Aメロに入ると落ち着いた曲調になり,恋する少女のもどかしさを表現した歌声となっている.Aメロの歌詞では,"も "という平仮名が二回登場するのだが,ずっと聴いていたくなるくらい可愛く聞こえる.

ホントは素直に見せたくて

この部分,"ホントは "という歌詞中の"は "の部分が非常に可愛い."も "の比ではない.感想を書いていて改めて感じたことであるが,この曲中には他のゆいちゃんの曲に比べても助詞がかなり可愛く歌われている部分が多い. その中でもここの部分の"は "は特に可愛く感じられる.2番Aメロにも同様の"は "があるのだが,やはり可愛い.

Aメロ後半,ゆいちゃんは期待と現実の間で揺れ動く微妙な感情を歌に込める.困っているように歌うゆいちゃんの声が可愛い.

どうして カラマワリ 胸がギュッとなる

Bメロに入り,切ない恋の気持ちをスタッカートで表現するゆいちゃん.この部分は聞いていると一緒に口ずさみたくなるようなテンポの良さがある.

近い距離がもどかしいよ ねぇ届けたいの

Bメロ最後,"届けたいの "の部分,サビ前で盛り上がる部分であり,明るい声色になっている.切なさを振り切って前へ進もうという意思が感じられる.

君とBaby Sweet Berry Love

1番サビが始まり,大きく盛り上がりを見せる.精一杯明るく歌うゆいちゃんの声が聞ける.聞いていると元気が湧いてくる. つらいことや,ちょっと上手く行かないことがあったとしても強く生きようと思わせてくれる.

サビの終わりでは未来に向かってめげずに頑張ろうという気持ちが歌に表れているように感じる.

かじられたハートを
探してみるけれど
ホントは自分の奥にある

やがて2番Aメロが始まるが,やはり助詞の部分が可愛い.2番は全体的に1番よりも少し明るい声色になっているように感じられる. あまりギターのことは分からないが,そのせいかAメロ後半ではギターの音も曲の明るさに合わせてよく聞こえる気がする.

2番Bメロもやはりスタッカートで歌うゆいちゃん.しかし1番Aメロと比較するとスタッカートはやや控えめな感じがする. それにしてもやはりこのBメロ部分は口ずさみたくなる.Bメロラストはゆいちゃんの声色もかなり明るい.

続いて2番サビが始まる.2番では1番と比較して,歌詞中の単語が強く明るく歌うには難しいものになっており,2番のサビ前までの明るかった雰囲気とは異なって少し明るさを抑えたサビになっているように思える.それによってまた切なさの成分が声色に足されていると感じられる.

2番サビが終わると間奏に入り,やがて落ちサビに入る.落ちサビは明るさは控えめであるが,しかし決意のような強い感情が感じられる凛々しい歌声になっている. ゆいちゃん格好良い.

ラスサビに入り,この曲は最高潮の盛り上がりを見せる.歌詞は最後のワンフレーズを除いて1番サビのものと同じであり,ゆいちゃんは非常に明るく歌っている.

こんなにもスキだよ

ラスサビ最後のワンフレーズ,"こんなにもスキだよ "でゆいちゃんにトキメキが止まらない.この行き場のない気持ちをどうしてくれよう.

最後にまた英語パートが入り,次のフレーズで曲が終わる.

ずっと Baby Sweet Berry Love

最後も明るく締めくくられる.終わって欲しくない.ずっとゆいちゃんとBaby Sweet Berry Loveしたいと思う.